起きていた問題
部品製造業でメインの取引先が数社ありましたが、数年前から海外移転などで年々、受注減となり新規開拓が必要となりました。商談会などにも参加しましたが、なかなか受注につながりません。知り合いからホームページが効果的だという話を聞き、業者に依頼して1年前にホームページを作成しました。ところがこちらも問い合わせがない状態で受注につながっていませんでした。
コンサルタントの関わり方
プロジェクトでホームページをブラッシュアップ
依頼がありホームページを確認すると会社案内の内容でした。ホームページ制作会社への依頼方法を確認すると、自社パンフレットや写真を渡して作成依頼していました。これでは会社案内のようなホームページになってしまうのは当たり前です。受注できるホームページにするために専務1名と総務1名体制でプロジェクトチームを組んでもらい月2回訪問して制作会社に依頼すべき内容をまとめていきました。
解決方法
PDCAサイクルがまわる仕組みで引合いを増やす
ホームページを誰に見てもらいたいのかターゲットを明確化し、ターゲットが求めるニーズを洗い出し情報をホームページに掲載することが大切です。ただ情報提供だけでは引合いにはつながりません。仕事を頼んでも大丈夫な企業というアピールが必要です。信頼情報を洗い出し仕事を頼んでもらっても納期通り、品質通りにできることをホームページに掲載します。ホームページは一度作れば終わりではなく見直しが必要です。PDCAサイクルがまわる仕組みを構築して社内に定着させていきます。
解決 POINT 1
ターゲットの明確化とニーズの洗い出し
プロジェクトでホームページのメインターゲットを考えると発注企業の技術者でした。技術者は部品製造を頼めるところがないか発注先を探しており、求める情報は材質や精度などになります。ホームページに掲載する情報として“何でもできますので問い合わせてください”ではダメで、何ができるのか何ができないかを明示しなければなりません。例えばこの精度まではできる、大物ならこのサイズまでは大丈夫という情報が必要です。扱える材質もSUS、ステンレス鋼など専門用語をいれて表現します。支援先の製造業では部品をまとめて納品もできるためアセンブリ(組み立て)、モジュールについても記載するようにしました。
技術者は材質や精度をキーワードとして検索しますので、ドンピシャで必要となる情報を記載しておきます。プロジェクトではメインターゲットが誰かを考え、ターゲットが必要となる情報を洗い出しホームページに掲載する内容を決めました。
技術者は材質や精度をキーワードとして検索しますので、ドンピシャで必要となる情報を記載しておきます。プロジェクトではメインターゲットが誰かを考え、ターゲットが必要となる情報を洗い出しホームページに掲載する内容を決めました。
解決 POINT 2
信頼情報を掲載して引合いにつなげる
発注側は技術的に頼めそうな先だと認識しても、まだ引合いにつながりません。依頼して納期通り、要求した品質通りに作りあげてくれる企業かどうか心配に思うものです。そこで信頼情報が必要となります。
プロジェクトでは創業以来の歴史を棚卸し、社歴や名前を出してもよい取引先をまとめていきます。保有設備については写真や動画を撮り、ホームページに掲載します。機械が動いている状態を動画で見れば、精度や扱える大きさを判断できます。社内の様子も写真として掲載しますが5S(整理、整頓、清掃、清潔, 躾)ができているところをアピールします。どんな人が製造に携わっているかも相手は気にしますので、工場前に従業員全員が並んで笑顔の集合写真を表示すると効果的です。この企業では従業員10名でISO9001までは取得していませんがQCに取り組んでおり不良率の改善をしているグラフを出して説明文章に記載しました。
発注先選定では、ホームページなどで探した後、基本的に工場見学に来ます。ホームページに住所とGoogleマップを載せるだけではなく、車や公共交通機関で来社する場合の行き方も細かく記載します。支援先の製造業では、途中で曲がる道の風景を撮影して道順を掲載しました。
発注先が大手企業の場合は社内稟議が行われます。資料として発注先の会社案内を稟議につけますが紙の場合はタイムリーに内容更新されていませんので多くの場合、ホームページのコピーをつけます。そこで、最新の会社案内をPDFで作成しておきホームページでダウンロードできるようにすれば相手の手間をはぶけます。
プロジェクトでは創業以来の歴史を棚卸し、社歴や名前を出してもよい取引先をまとめていきます。保有設備については写真や動画を撮り、ホームページに掲載します。機械が動いている状態を動画で見れば、精度や扱える大きさを判断できます。社内の様子も写真として掲載しますが5S(整理、整頓、清掃、清潔, 躾)ができているところをアピールします。どんな人が製造に携わっているかも相手は気にしますので、工場前に従業員全員が並んで笑顔の集合写真を表示すると効果的です。この企業では従業員10名でISO9001までは取得していませんがQCに取り組んでおり不良率の改善をしているグラフを出して説明文章に記載しました。
発注先選定では、ホームページなどで探した後、基本的に工場見学に来ます。ホームページに住所とGoogleマップを載せるだけではなく、車や公共交通機関で来社する場合の行き方も細かく記載します。支援先の製造業では、途中で曲がる道の風景を撮影して道順を掲載しました。
発注先が大手企業の場合は社内稟議が行われます。資料として発注先の会社案内を稟議につけますが紙の場合はタイムリーに内容更新されていませんので多くの場合、ホームページのコピーをつけます。そこで、最新の会社案内をPDFで作成しておきホームページでダウンロードできるようにすれば相手の手間をはぶけます。
解決 POINT 3
PDCAサイクルがまわる仕組みを構築
ホームページ作りはコンビニ経営とよく似ています。コンビニでは、こんな商品が売れるのではないかと仮説をたてます。商品を目立つ棚に置き、またレジの前に置いたりして顧客に認識させ結果はPOSデータで分かります。POSデータの結果によっては仮説があっていたか間違っていたか分かり、次のアクションにつながります。つまりPDCAサイクルを回す仕組みが重要です。
ホームページ作りもまったく同じです。顧客ニーズを考え、こんな表現やキーワードがよいのではと仮説をたてます。仮説に従ってホームページを作り、結果はアクセス解析ソフトで分かります。仮説があっていたのか間違っていたのか確認し次のアクションにつなげていきます。プロジェクトメンバーにはホームページ作りは正解のない世界ということを認識してもらいPDCAサイクルがまわる仕組みを社内に構築してもらいました。月1回、アクセス解析ソフトで月間集計した資料をもとに社内で討議してもらって次のアクションにつなげてもらっています。
ホームページ作りもまったく同じです。顧客ニーズを考え、こんな表現やキーワードがよいのではと仮説をたてます。仮説に従ってホームページを作り、結果はアクセス解析ソフトで分かります。仮説があっていたのか間違っていたのか確認し次のアクションにつなげていきます。プロジェクトメンバーにはホームページ作りは正解のない世界ということを認識してもらいPDCAサイクルがまわる仕組みを社内に構築してもらいました。月1回、アクセス解析ソフトで月間集計した資料をもとに社内で討議してもらって次のアクションにつなげてもらっています。
効果・成果
3ケ月にわたりアドバイスしホームページに必要な情報を洗い出してまとめあげました。内容は社内で検討済みですので、ホームページ制作会社にはデザインを中心に発注し、ホームページをリニューアルしました。ホームページの内容は自社で変更できる形にしています。
月1回、社内で討議し、討議した結果に基づいてホームページの内容を修正することを続け、引き合いから受注につながっています。また商談会であった先からも“詳しいことがホームページで分かった”と連絡があり、こちらも受注につながる効果が出ています。
月1回、社内で討議し、討議した結果に基づいてホームページの内容を修正することを続け、引き合いから受注につながっています。また商談会であった先からも“詳しいことがホームページで分かった”と連絡があり、こちらも受注につながる効果が出ています。
受注が狙えるホームページ作りなら中小企業診断士へ
ほとんどの製造業では会社案内からホームページを作っていますが発注側のニーズは仕事を頼んでも大丈夫かどうか判断できる材料で、ニーズとあっていません。発注側のニーズにあった文章、写真などをまず考えなければなりません。また会社の強みを洗い出しますが、自社で考えている強みが本当の強みでなく取引先に聞いてみると全然違う強みが出てくる場合があります。
洗い出した顧客ニーズにあったホームページを最初に構築できても時間が経てば顧客ニーズが変わっていきます。例えばスマホの誕生は2007年ですが、わずか10年で世界中のビジネスモデルを変えてしまい、スマホでホームページにアクセスすることが日常的になってしまいました。企業は変化にあわせて変わる仕組みが必要です。PDCAサイクルの仕組みを自社に組み込んでおけば常に見直しができ、だんだんと集客できるホームページ作りができますが、会社を分析しPDCAサイクルを定着させるのは中小企業診断士の得意分野です。
ぜひホームページなどに課題を抱えている方は、お気軽にご相談ください。
洗い出した顧客ニーズにあったホームページを最初に構築できても時間が経てば顧客ニーズが変わっていきます。例えばスマホの誕生は2007年ですが、わずか10年で世界中のビジネスモデルを変えてしまい、スマホでホームページにアクセスすることが日常的になってしまいました。企業は変化にあわせて変わる仕組みが必要です。PDCAサイクルの仕組みを自社に組み込んでおけば常に見直しができ、だんだんと集客できるホームページ作りができますが、会社を分析しPDCAサイクルを定着させるのは中小企業診断士の得意分野です。
ぜひホームページなどに課題を抱えている方は、お気軽にご相談ください。