起きていた問題
この企業は、特殊なフィルターを使った水の浄化槽を製造しています。長年の技術の蓄積を武器に、一定の需要を得ていました。
5年前に現社長が就任し社内風土や社員の意識調査をした結果、機械設備の提供だけでは社員が成長せずに、将来の環境変化へ対応ができなくなるという危機感を持っていました。
5年前に現社長が就任し社内風土や社員の意識調査をした結果、機械設備の提供だけでは社員が成長せずに、将来の環境変化へ対応ができなくなるという危機感を持っていました。
コンサルタントの関わり方
IoTの技術解説と新サービス設計の支援
1.社内プロジェクト体制の構築とプロジェクトリーダーの任命
2.プロジェクトリーダーへのIoTの技術解説と新サービス設計の支援
3.社内プロジェクトでのファシリテーション支援
2.プロジェクトリーダーへのIoTの技術解説と新サービス設計の支援
3.社内プロジェクトでのファシリテーション支援
解決方法
IoTを使った新サービスを立ち上げる
お客様に浄化槽を提供した後は、使った期間に応じてフィルターの交換が必要です。これまでは該社が1年に1回程度の案内や、お客様からの連絡に応じて交換を行ってきました。
しかし交換時期が遅れるとフィルターが詰まり水質が悪くなります。このため該社でフィルターの状況を検知して、交換時期をお客様に知らせるサービスの提供を考えました。
そして、このサービスを構築するためにIoTの技術を使うことにしました。
しかし交換時期が遅れるとフィルターが詰まり水質が悪くなります。このため該社でフィルターの状況を検知して、交換時期をお客様に知らせるサービスの提供を考えました。
そして、このサービスを構築するためにIoTの技術を使うことにしました。
解決 POINT 1
IoTのフレームワークを提示し、内外製作業を明確に
製造業としての基本原則は、自社の強い部分を内製化しそれ以外は外部のリソースを活用することです。これを該社のIoTのサービスの設計に当てはめました。
具体的には、フィルターの状態をセンサーでデータに変え、そのデータはインターネットを介してクラウドに集めます。そして、分析した結果を活用して交換時期を知らせます。この全体の流れを理解してもらうためにIoTのフレームワークを提示しました。このフレームワークを活用し自社で開発する分はどこか、外注化する分がどこかを明確に切り分けました。これにより、自社製品の製造ノウハウは内部に蓄積し、開発期間とコストが削減できる部分を外注化しました。
具体的には、フィルターの状態をセンサーでデータに変え、そのデータはインターネットを介してクラウドに集めます。そして、分析した結果を活用して交換時期を知らせます。この全体の流れを理解してもらうためにIoTのフレームワークを提示しました。このフレームワークを活用し自社で開発する分はどこか、外注化する分がどこかを明確に切り分けました。これにより、自社製品の製造ノウハウは内部に蓄積し、開発期間とコストが削減できる部分を外注化しました。
解決 POINT 2
小さく始めて大きく育てる
新しいサービスを安定して提供するために、開発コストの回収計画を立てる必要があります。お客さまのニーズがどの程度かはっきりしない場合は、大きな投資はできません。このため小さく始めて大きく育てると言う事をプロジェクトメンバーに意識してもらいました。
また、投資回収効率を高めるため、「自社製品の売上金額」と「開発の容易さ」という二軸のマトリックス表を作成し、「最も売れている製品」かつ「最も開発しやすい部分」にIoTのセンサーを組み込むことにしました。
具体的には、「最も売れている製品」に「フィルターの劣化状況」を検知させることを考えました。しかし、「フィルターの劣化状況」を取得するのは難しいため、このフィルターを動作させるモーターの回転数を取ることにしました。これにより精度が少し低くなりますが、ニーズは満たせることがわかりました。
また、投資回収効率を高めるため、「自社製品の売上金額」と「開発の容易さ」という二軸のマトリックス表を作成し、「最も売れている製品」かつ「最も開発しやすい部分」にIoTのセンサーを組み込むことにしました。
具体的には、「最も売れている製品」に「フィルターの劣化状況」を検知させることを考えました。しかし、「フィルターの劣化状況」を取得するのは難しいため、このフィルターを動作させるモーターの回転数を取ることにしました。これにより精度が少し低くなりますが、ニーズは満たせることがわかりました。
解決 POINT 3
従業員が主導して設計し、社長の判断を支援する
このプロジェクトは社長が責任を持ちますが、従業員が主導で進めることを徹底しました。
プロジェクトリーダーには、IoTサービスの全体設計を考えてもらいました。全体設計は、データ収集方法の他に、だれに、どんなサービスを、いくらで提供するかというサービス提供の設計を考える必要があります。プロジェクトリーダーは設備の設計を行っていましたが、これまでの設備の設計の考え方とは少し異なり「利用者のメリット」「利用者の使い勝手」というお客様目線の要因を追加して考えてもらうことが重要だと理解してもらいました。
最終的に投資金額や回収期間の決定をするために、市場調査結果を提示し社長の判断を支援しました。
プロジェクトリーダーには、IoTサービスの全体設計を考えてもらいました。全体設計は、データ収集方法の他に、だれに、どんなサービスを、いくらで提供するかというサービス提供の設計を考える必要があります。プロジェクトリーダーは設備の設計を行っていましたが、これまでの設備の設計の考え方とは少し異なり「利用者のメリット」「利用者の使い勝手」というお客様目線の要因を追加して考えてもらうことが重要だと理解してもらいました。
最終的に投資金額や回収期間の決定をするために、市場調査結果を提示し社長の判断を支援しました。
効果・成果
新サービスの成果は、開発したばかりですのでこれからです。
最も大きな成果は、今まで「製品」しか作ってこなかった企業が「サービス」も提供する事ができるようになったことです。
また、この「サービス」も従業員が主導して設計を行ったので、新しいことへの取り組みや社員のモチベーションが大変高くなるという効果がありました。
社員の意識がお客様に目を向けることができたので、これから開発する「製品」もより良いものになってくると思われます。
最も大きな成果は、今まで「製品」しか作ってこなかった企業が「サービス」も提供する事ができるようになったことです。
また、この「サービス」も従業員が主導して設計を行ったので、新しいことへの取り組みや社員のモチベーションが大変高くなるという効果がありました。
社員の意識がお客様に目を向けることができたので、これから開発する「製品」もより良いものになってくると思われます。
中小企業診断士には、IT/IoT/AI のわかる経営コンサルタントがいます
ITやIoTの導入は機械設備の投資と同様に、情報設備への投資と考えていただきたいです。このため、導入するためのフレームワークや専門家を活用することが望ましいです。導入だけであればITベンダーを活用することも良いのですが、経営面から見てITでどの部分を補強するのかというIT戦略立案、お客様との接点をどのように持つのかといったサービス設計、設計や開発を従業員とともに進めるプロジェクトファシリテーション、という様々な支援を一括してできるのが中小企業診断士です。ITやIoTの事はよくわからないがどこに相談してよいかわからないという方は、ぜひお気軽にご相談ください。