起きていた問題
開業して半年が経った鍼灸院さんでしたが、売上が伸びず、どうすればいいか悩んでいらっしゃいました。
経営者の方は6年の修行を経て、念願叶って、ご夫婦で鍼灸院を開業されましたが、集客がうまく行かず、何をどうすればいいかわからないということで、相談に来られました。鍼灸院の立地はJRの新快速が停まる大きな駅から徒歩3分のビルの地下にあり、集客はおもにネットでSNSを中心に情報を発信されていました。顧客の中心は、以前の勤務先で指名をいただいていたお客さまであり、開業してからの新規顧客はなかなか取れていない状況でした。
経営者の方は6年の修行を経て、念願叶って、ご夫婦で鍼灸院を開業されましたが、集客がうまく行かず、何をどうすればいいかわからないということで、相談に来られました。鍼灸院の立地はJRの新快速が停まる大きな駅から徒歩3分のビルの地下にあり、集客はおもにネットでSNSを中心に情報を発信されていました。顧客の中心は、以前の勤務先で指名をいただいていたお客さまであり、開業してからの新規顧客はなかなか取れていない状況でした。
コンサルタントの関わり方
経営者に寄り添い、考え・事業を見える化する
経営者の方にヒアリングを行い、経営に対する想いや事業の流れを確認し、事業コンセプトを明確にしました。それにより、あるべき姿とのギャップの確認、集客の手法とのミスマッチを探り、今後の方向性を一緒に検討しました。マンツーマンで経営者の考えられていることを引き出し、分析ツールを使いながら事業の見える化をすることで解決の糸口を考えていきました。
解決方法
顧客視点からの事業の見直しで課題を解決
ビジネスがうまく行かないと言われる背景には、事業コンセプトが明確でなく、お客さまと提供価値、それを結びつける手法がうまくかみ合っていないことが多々見受けられます。また、経営者の方はその道の専門家であることが多く、お客さまにとっては特別なことがご自身にとっては当たり前のこととして見過ごされるため、その特徴をアピールしていないことがよくあります。今回も経営者が考える顧客像と現状とではギャップがあり、PRの文言や手法もお客さまには届きづらい状況でした。そこで、現状把握から事業コンセプトを明確化・再設定し、そのうえで当院の強みを顧客目線でどう表現するかを助言して、できるところから着手してもらうよう進めました。
解決 POINT 1
事業コンセプトを明確にする
「鍼灸院を開業する」と決めて、すでにスタートされていましたので、特徴を打ち出したホームページはあったものの、どんなお客さまに来てもらいたいかや、なぜその特徴が打ち出せるのか、どんな方針で行っているのかなど、具体的なPR要素が見受けられず、ごく当たり前のことしか情報にされていませんでした。そこで、いろいろと話を聞いていくうちに、なぜその特徴が打ち出せるのか、なぜお客さまが当院に通い続けるのかが明確になり、ご自身の考えていることと、第三者(患者)から見た内容にギャップがあることを改めて認識されました。専門家であるご本人にとっては当然のことが、患者側にとってはわからないこと、特別なことであり、それをわかりやすく説明したり、PRしないとお客さまには理解されないことをわかっていただきました。また、PRすることが商業的で偽善的になると思われていたため、PR内容や方法も消極的でしたが、その情報を欲しいと思っているお客さまからすると、きわめて貴重な情報であるとお伝えし、その点も意識を改めていただきました。
解決 POINT 2
現状とあるべき姿とのギャップを認識し修正する
事業コンセプトの再確認・再構築はできましたが、ここでギャップが見つかりました。それは、開業当初考えていたお客さまの設定です。現在来られているお客様の中心は前職時代の固定客であり、以前の勤務先の看板を見て来られ、施術が気に入られて通われている方です。もちろんそのお客さまも大事ですが、ご自身が新たに一番来ていただきたいお客さま=改善して差し上げたい患者さまとは少し違いがあり、アプローチの仕方も変えないといけないことがわかりました。そこで、顧客像の再設定を行い、現在実施しているサービスの提供の仕方やPR方法を見直してもらい、新規顧客にどう訴求すべきかを検討しました。さらに、新規顧客から既存顧客へとつながる販促策も盛り込み、おもに行っているホームページやSNSの告知内容も見直していくよう、助言しました。
解決 POINT 3
顧客目線で取るべき対策を考える
お客さまの立場から当院を見つめ直し、いかにお客さまが共感し満足していただけるかを実践するために、どうアウトプットするかが次に大切なことです。ある程度、方向性や考え方をお伝えし、それに向かって実践されつつありますが、さらにお客さまの行動パターンを読み解き、その行動の局所ごとに打てる対策を考えていくことが次に取り組むことです。設定したお客さまを具体化し、その人物の行動や心理状況に合わせ、どう寄り添い、どうアプローチしていくかを考えます。この案件では、このステップはまだ始まったばかりで、現状ではまだ具体化していませんが、今後はさらに取り組む方法やPRツールの内容、それに合わせた活動内容などを検討・実施していくとともに、実施後、どのような効果があったかも検証していきたいと思っています。
効果・成果
お客さまの声を大切にし、共感してもらうことの重要性を理解してもらい、ホームページやSNSの文言を意識して少しずつ変えていただきました。その結果、奥様が発信したコメントに「いいね」が数多く寄せられ、そこからも予約が入ったそうです。今後は売上アップにつながるよう、さらに多方向からPRできる取り組みを支援していきます。
強みや可能性を引き出し、課題解決のお手伝いをします
経営者の方と話していると、課題解決の答えやヒントを皆さんはほぼお持ちです。しかし、それがうまく生かせていなかったり、気づかれていなかったりで、ネックとなっています。それを引き出し、課題解決の糸口を見つけ出すお手伝いをします。各業種の専門家ではないため、技術的なことはわかりませんが、お客さまの立場や他の事例から学んだ中からのアドバイスは可能です。うまく行かないと思われたなら、まずは根本から見直してみませんか?中小企業診断士なら、必ずお役に立てます。